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OpenID Foundation MODRNA WG 活動レポート (2025年9月)

執筆日: 2026-04-28(遡及執筆)

1. 概要

MODRNA WG (Mobile Operator Discovery, Registration, & autheNticAtion Working Group) は、モバイルネットワークオペレータ (MNO) が OpenID Connect / OAuth 2.0 をベースに認証サービスを提供する際の相互運用プロファイルを策定するワーキンググループである。共同議長は Bjorn Hjelm と John Bradley (Yubico) の 2 名で、定例コールは隔週火曜日 2pm UTC (7am PDT / 4pm CEST) に GoToMeeting で開催される運用となっている。仕様ソースは Bitbucket (bitbucket.org/openid/mobile/) で歴史的に管理されており、議事録は non-public 運用である。

2025 年 9 月の MODRNA WG は、openid-specs-mobile-profile メーリングリストの 公開アーカイブに 9 月の週次インデックスが一切生成されていない という、年間でも特筆すべき静寂期となった。前後の月を見ると、8 月 11 日週には Bjorn Hjelm による「MODRNA WG Call Canceled」リマインダ (8 月 12 日付) が 1 件、10 月 6 日週には OIDF 事務局からの WG 横断アナウンスが 1 件投稿されているのに対し、9 月 1 日週・8 日週・15 日週・22 日週・29 日週はいずれもアーカイブインデックスが存在せず、MODRNA ML 上での公開投稿は ゼロ であった。

主要ドラフト (CIBA Core Final、MODRNA Authentication Profile ID1、Account Porting ID1、User Questioning API ID2) の改訂は 9 月中に確認できなかった。本レポートでは公開情報から観測可能な範囲を中心に整理し、推測で内部活動を補完することは避ける。

2. 公開された仕様・ドラフト改訂

2025 年 9 月中に openid.net/specs 配下で新規に公開された MODRNA 仕様ドラフトは確認できなかった。MODRNA WG の主要ドラフト群の状態 (9 月末時点) は以下のとおり:

仕様ステータス
OpenID Connect Client Initiated Backchannel Authentication – CoreFinal
OpenID Connect MODRNA Authentication ProfileImplementer's Draft 1
OpenID Connect Account PortingImplementer's Draft 1
OpenID Connect User Questioning APIImplementer's Draft 2
OpenID Connect MODRNA Discovery ProfileWorking Draft
OpenID Connect MODRNA Registration ProfileWorking Draft
Client Initiated Backchannel Authentication Profile (MODRNA 版)Working Draft (draft-03)

これらの版番号・ステータスは 8 月末時点と 9 月末時点で変化していない。openid.net/news および MODRNA タグの記事一覧にも、9 月付の MODRNA 関連アナウンスは確認できなかった。

3. ミーティングと議論

MODRNA WG の議事録は non-public 運用のため、定例コールの議題・参加者・決定事項は公開されていない。9 月の定例コール候補日は隔週火曜日のサイクルから推定すると以下のとおりだが、いずれも ML 上に開催・キャンセルいずれの通知も投稿されておらず、開催実績を公開情報から確定することはできない:

日付 (推定)コール状態
2025-09-02 (火)定例ML 上に開催・キャンセル通知なし
2025-09-16 (火)定例ML 上に開催・キャンセル通知なし
2025-09-30 (火)定例ML 上に開催・キャンセル通知なし

前月 (8 月 12 日) のコールはキャンセル通知が ML に投稿されており、Bjorn Hjelm が WG コールを中止する場合は ML へ通知する運用が確認できる。9 月にはそのキャンセル通知も開催通知も存在しないため、(1) 静かに開催されたが議事録が non-public のため記録が表に出ていない、(2) 夏季休暇シーズンの延長として実質休止していた、のいずれかと推察されるが、公開記録から判定する材料はない。

議事録が non-public な MODRNA では、本来 ML / GitHub から議論を再構成するのが代替手段となるが、9 月の ML が完全にゼロ投稿であり、Bitbucket 側の Issue / Wiki も外部から確認できないため、本節で実質的な技術議論を記述することはできない。

4. メーリングリストの主要スレッド

openid-specs-mobile-profile ML のアーカイブは週次インデックス形式で提供されており、2025 年 9 月に該当する週は すべての週次インデックスが生成されていない。pipermail の親インデックス (https://lists.openid.net/pipermail/openid-specs-mobile-profile/) 上で 8 月 11 日週の次に登場するエントリは 10 月 6 日週であり、その間 (8 月 18 日週以降〜10 月 5 日週まで) はインデックスファイル自体が存在しない。

アーカイブ週投稿数内容
Week-of-Mon-202509010週次インデックスなし
Week-of-Mon-202509080週次インデックスなし
Week-of-Mon-202509150週次インデックスなし
Week-of-Mon-202509220週次インデックスなし
Week-of-Mon-202509290週次インデックスなし

参考までに、9 月を挟む直前直後のアーカイブ状況は以下のとおり:

  • Week-of-Mon-20250811: Bjorn Hjelm による「REMINDER - MODRNA WG Call Canceled」(2025-08-12 13:03:04 UTC) の 1 件のみ
  • Week-of-Mon-20251006: Mike Leszcz による「New OpenID Foundation Notes & Recordings Policy」(2025-10-09 13:50:28 UTC) の 1 件のみ

8 月 12 日のキャンセル通知から 10 月 9 日の事務局アナウンスまでの間、MODRNA ML には公開投稿が一切なく、9 月は技術スレッドだけでなく事務連絡・登録通知も含めて投稿ゼロであったと公開アーカイブ上は確定する。MODRNA WG ではアクティブな月とゼロ投稿の月が混在することが知られており (/oidf スキル定義の「データソースの既知の制約」にも明記)、2025 年 9 月はその「ゼロ投稿月」の典型例にあたる。

5. GitHub 上の議論

MODRNA WG の仕様ソースは GitHub ではなく Bitbucket Cloud (bitbucket.org/openid/mobile/) で管理されている。Bitbucket Cloud の Issue / Wiki は SPA 描画のため外部のクローリングに適さず、本稿の調査範囲では 9 月中の Issue / PR / コミット活動の具体的件数を確認できなかった。

GitHub 側に MODRNA の公式一次リポジトリは存在しない (過去に github.com/openid/MODRNA といった誤記が出回ることがあるが、そのようなリポジトリは現存しない)。

なお Bitbucket Cloud の Issues / Wiki は 2026 年 8 月 20 日に完全削除予定であることが Atlassian から告知されているが、2025 年 9 月時点では Atlassian 側の正式アナウンス前であり、MODRNA WG 内で具体的な GitHub 移行検討が進行していた形跡は公開情報からは確認できない。

6. 関連イベント

Authenticate 2025 (2025 年 10 月 13〜15 日) 予告

FIDO Alliance 主催の年次カンファレンス Authenticate 2025 がカリフォルニア州 Carlsbad で 10 月中旬に予定されており、9 月時点では開催直前期にあたる。MODRNA 共同議長の Bjorn Hjelm は Authenticate 登壇歴があり、CIBA / MODRNA の業界実装事例が議論される場として MNO 関係者も注視していた時期と推察されるが、MODRNA WG として 9 月中に公式な参加・登壇アナウンスは ML / openid.net 上に確認できなかった。

IIW 41 (2025 年 10 月 21〜23 日) 予告

カリフォルニア州 Mountain View の Computer History Museum で 10 月下旬に開催される Internet Identity Workshop。MODRNA 関連トピック (CIBA、MNO 認証、ZTA における MNO の役割) は IIW の常連トピックであり、9 月末時点で開催 1 か月前の準備期にあった。10 月 21 日の MODRNA WG コールが IIW との日程衝突で事前キャンセルされる経緯は、9 月の段階ではまだ ML 上に通知されていない。

OpenID Foundation は 2023 年に Linux Foundation の CAMARA プロジェクトに参加しており、CAMARA Identity & Consent WG では FAPI / CIBA を含む OpenID 仕様の MNO API 適用が継続的に議論されている。9 月中に MODRNA WG として CAMARA との合同セッションを開いた記録は公開情報からは確認できなかった。

7. 今後の予定 (2025 年 9 月末時点の視点)

公開情報からは、MODRNA WG の 10 月以降の明示的な予定は確認できなかった。9 月末時点で推測される継続活動:

  • 隔週火曜日 2pm UTC の定例コール再開 (10 月初旬の定例コールが 8 月 12 日キャンセル以降の最初の確実な開催候補)
  • Implementer's Draft 群の状態維持: Authentication Profile ID1、Account Porting ID1、User Questioning API ID2 はいずれも次版改訂の公式アナウンスがなく、9 月時点では現行ステータスを維持
  • CIBA Core Final 後のメンテナンス: Final 公開済み仕様に対する実装フィードバックの ML 受付を継続
  • Authenticate 2025 / IIW 41 への WG メンバー参加: 10 月のイベント期に一部メンバーがオフラインで議論する見通し

9 月時点の WG 活動の対外可視性は極めて低く、当時の読者にとっては「ML 投稿ゼロ・公式アナウンスゼロの完全な静寂月」として認識されていたと言える。

8. 参考情報源